2020年7月活動記録

2020年07月05日 15:00

対面とオンラインを組み合わせて、拡大事務局会議を開催いたしました。事務局会議に先立つ意見交換会では、会社勤務の在日が、勤務先でヘイトスピーチに当たる民族差別的な文書を配布され精神的苦痛を受けたとして訴えを起こし、損害賠償の支払いが命じられた裁判について、意見交換を行いました。参加者からは、日本社会ではあらゆる差別に対して厳しい目が向けられるようになっており、このようなことが起きたこと自体が信じ難いといった意見や、訴えの全てが認められたわけではないが、原告勝訴の判決が出たことは、在日に対する日本社会の差別の構図が過去のものになりつつあることの証左ではないか、という意見も出されました。一方、判決はあくまで「外国人労働者差別」という文脈で出されたものであり、在日はもはや「外国人労働者」というカテゴリーでは定義しきれない存在であること、長く差別の構図に苦しんできた歴史を経つつ日本社会に定住し日本社会の一市民になりつつある独自の存在であることが、より社会認知されるようにしなければならないのではないか、といった意見も出されました。

引き続き、在日の視座からの意見交換を続けていきたいと思います。